株式会社Paperboy&co.に半年ほどお世話になりました

今年の6月から7ヶ月間、株式会社Paperboy&co.でアプリエンジニアとしてアルバイトしました。年内でやめることになり今日がその最終出勤日なので、半年間を振り返りました。

入社

今年の春頃にペパボ京都オフィスから「スマホアプリのモックをつくれるバイトさんを雇うことになって」というご案内をいただき、面白そう!!と思って応募しました。

メッセージを受け取ったのが春学期の時間割を提出する直前だったので、急いで時間割をペパボバイト仕様に書き換えて、今年をアルバイトを通じてアプリ開発に必要なスキルを吸収する1年にすることを決意しました。

大阪と京都を行き来する日々

僕は堺市(大阪の南のほう)に住んでいるので、ペパボのオフィス・京都リサーチパーク町家スタジオまでは電車で2時間ほどかかります。学業とアルバイトとの両立のことを考えて、ペパボには木曜半日・金曜フルタイムの2日間勤務することにしました。

金曜日の講義はまるまる空けてあったので、木曜の講義が終わると京都へ移動して働いて、それから往復するのが面倒なのでそのまま友人宅に一泊して次の日も京都で働いて、終わったら帰る、という生活が始まりました。

Campusに出会った

春休みの頃から気になっていた学生団体にCampusという団体があります。学生向けのプラットフォームをつくる活動に興味があったし、関西のデキるエンジニア/デザイナーの集まった超開発者集団だという噂に心惹かれて、代表の國重さんに会いました。そしてエンジニアとしてメンバーになりました。

それからは京都の宿泊先がCampusオフィスになりました。週の前半は大学の授業を受け、木曜ペパボに出社してコードを書き、それからCampusで一晩中コードを書き、金曜ペパボに出社してコードを書き、土曜日もCampusに寄るという密度の濃い1週間を過ごすようになりました。

なにをしたか

ペパボでの業務はiOS/Androidアプリのモック作成や未開拓テーマの研究とそのデモンストレーションでした。スマホの「センサ」というテーマから特に位置情報やNFC、CoreMotion、CoreAudioを使ってできること掘り下げてその報告を行いました。実際にプロダクトを開発する前の段階で辞めることになってしまい、申し訳ない気持ちが強いですが、社内のリソースやノウハウを豊かにする役割を少しでも担うことができていたら嬉しいです。

僕自身アプリ開発の知識が乏しい状態からのスタートだったので、ペパボでの勤務は個人の目標とも相まって非常に力のつく活動でした。お隣のNota.Incさんと合同でObjective-C勉強会をしたのも良い経験です。

なにをするべきだったか

ひとの話の受け売りなのですが、「プロの元に弟子入りした料理人が皿洗いのなかでどうやって技術を磨くか」という話があります。自分の与えられた仕事をこなすことだけに集中する見習いは皿洗いの技術しか習得できません。伸びる見習いは皿洗いのなかで垣間見る料理の下ごしらえであったり中間物の様子など調理場の裏でしか手に入らない情報を盗むことで料理の力をつけるそうです。

僕はこの話を聞いて後悔しました。 アプリを開発するなかでGitHubのコードを見て勉強させてもらっていたのだけれど、大事なのはそこじゃなかった。Webサービスやアプリを作る上で途中生成される企画案やモデル、プログラム、デザインや開発の流れ、組織といったノウハウこそを見て学ぶべきだった。
(このあたりを外部に公開されてるペパボはやっぱりすごい会社だと思う。)
【デザイン】 Androidアプリアイコンのデザイン過程晒してみた 【QR Scanner】 なので、次回なにかを勉強する場所に入り込めた時は[何ができるか+何が学べるか]を意識して活動しようと思います。

ペパボのいいところ

ペパボっていいなぁと思うのは、社員ひとりひとりがクリエイターであることを楽しんでいるところです。定期的にコンテストや開発合宿が行われていたり、社内外問わず自分の活動を積極的にアウトプットしているひとが多かったり。サービスを作る人はそれだけサービスを楽しんでいるし、それがクリエイティビティに繋がるのだろうなと感じました。
東京でお産合宿に参加したのは良い思い出で、日頃の部署や業務の垣根をとりはらってそれぞれのできる企画やプログラムやデザインを集結して開発を行う光景は非常にワクワクするものでした。

エンジニアという目線からもペパボは魅力的な会社です。このあたりは一緒に働いていた足立くんが書いてくれたので、そちらを読んでいただければと思います。 株式会社paperboy&co.でアルバイトしてました

これからのこと

2012年はTech-Tokyoから始まりアルバイトやいくつかのコンテストなど盛りだくさんのイベントを経験した、僕にとって「アプリ開発」という言葉に尽きる1年でした。ここからは計算機科学の研究者になるという目標に集中すべく、2013年を大学の研究に没頭する1年にする予定です。

京都リサーチパーク町家スタジオの面々 [撮影:二宮さん]

お世話になった皆様 本当にありがとうございました!!!